避難12市町村将来像提言追加へ 復興庁検討会、年度内見直し
【福島民報ニュース】
東京電力福島第一原発事故により避難区域が設定された12市町村の復興の道筋を示す将来像提言について、復興庁の有識者検討会はこれまでの提言に新たに移住・定住促進や交流・関係人口拡大の視点を盛り込む。原発事故発生から9年が経過する中、復興状況を踏まえ、年度内に提言を見直す。六日にオンライン会議方式で開いた福島12市町村の将来像に関する有識者検討会で方針を決めた。
将来像提言は、原発事故発生から30~40年後の目指すべき姿を示す。田村、南相馬、川俣、広野、楢葉、富岡、川内、大熊、双葉、浪江、葛尾、飯舘の12市町村の復興施策の共通理念に位置付けている。
5日に成立した改正福島復興再生特別措置法(特措法)で、帰還環境整備に向けた交付金の対象に、移住促進事業が含まれた。これを受け、復興・再生を進める上で不可欠な移住・定住促進や交流・関係人口拡大の視点を入れた将来像を描く。 今後、検討会は関係者からの聞き取りなどを踏まえて2020(令和2)年内に骨子案を作成し、2021年早々にも新たな提言を取りまとめる。提言を具体化するための施策は、2021年4月に施行される改正福島特措法に基づき、県が策定する福島復興再生計画に反映される。計画は首相が認定する法定計画となり、国と県、12市町村が法的根拠を持った復興事業を連携して推進する。
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