医療支援団体が追加給付を開始
福島第一原子力発電所事故後に甲状腺がんと診断された患者の支援を行う、NPO法人3・11甲状腺がん子ども基金は、事故当時18歳以下の患者が妊娠・出産する年齢になったことから、通院や検査などの負担を軽減する新たな支援金の給付を始めました。
NPO法人3・11甲状腺がん子ども基金によると、事故から9年が経過し、当時子どもだった方が成人となり、妊娠や出産を経験する人も出てきている中、これまでの癌治療に加えて、妊娠に伴いホルモン剤の服用や検査、通院などで負担が増えることもあるとのことです。そのため、新たに妊娠・出産する患者を対象に支援金として5万円を給付することで、負担を減らすとのことです。
対象となるのは、2011年3月時点で18歳以下で福島県、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、長野県、山梨県、静岡県の1都15県に居住されていた方で、同支援団体から医療費を受給していた方が対象となります。
同支援団体のホームページによると、これまで福島県で104名、その他の1都14県で56名に給付が行われたとのことです。
また、同団体では、甲状腺がん患者が妊娠、出産年齢になっており、妊娠や子どもに与える影響等に関する問い合わせをうけていることから、甲状腺の専門医の監修を受け、治療が妊娠に与える影響等についての情報をホームページで発信するとしています。
【支援団体について】
団体名:NPO法人3・11甲状腺がん子ども基金
URL:https://www.311kikin.org/